システミック(ファミリー)コンステレーションとは

システミック(ファミリー)コンステレーション、てなに?

 

大方の人は、無意識のうちに「自分の使命はこれだ」と思い込んで、誰か他の人の感情や感覚を肩代わりしたり、まるでその人そのもののように同一化したりして、自分を生きていないのです。

これを、365日、四六時中やっています。

無意識にやっている役割と自分が望んでいる生き方には当然矛盾があるので、そこにあらゆる悩みが生まれるのです。

「人が怖い。距離感が分からない」

「こんな夫と結婚するはずじゃなかった」

「こんな職業に就くつもりじゃなかった」

「こんな子に育てた覚えはない」

「恋愛をしたいと思うけれど面倒くさい」

「自分のためにお金を使うことに罪悪感がある」

「上司からセクハラを受けやすい。痴漢に会いやすい」

等々。

なぜそんなことが起こるのでしょうか。

人間には、生物としての生存本能に基づく生理的欲求以外にも、人間独特の精神的欲求があります。

その中でも、自分が所属している集団への帰属欲求(役に立ちたい、貢献したい)、承認欲求(存在を認められたい)などは、子供が小さければ小さいほど、生存本能と連動する形で無意識に発動するようです。

そして、家族間でそれぞれの無意識の欲求が交錯し、絡まり合うのです。

なんだか、難しいですね。

そのストーリーを簡単に言うとこうです。

「私が、忘れられた存在である○○さんの(あるいは○○さんの感情の)代わりをやれば、○○さんは満たされ、その結果■■さんも満たされて、巡り巡って私も愛される(生きられる)だろう。その為なら私は喜んで犠牲になる。私なら家族を救うことができる。」

○○や■■には、人それぞれですが、お父さん、お母さん、お祖父さん、お祖母さん、叔父さん、叔母さん等色々な人が入ります。人じゃない場合もあります。

つまり子供は、愛されたくて(生き延びる為に)誰かを助けようと自分を差し出すのです。

例えば、お祖父さんが戦争に行って激戦地で亡くなったとしましょう。お父さんは幼かったのでお祖父さんの記憶はありません。

そのような場合、お祖父さんはこの家系の中で忘れられた存在になっています。すると、孫であるクライアント本人の無意識下では、あくまでも例ですが、こんなストーリーが出来上がる可能性があります。

「私がおじいさんの代わりをする。そしたらお祖父さんも慰められ、その結果お父さんの寂しい心も満たされ、その結果お父さんは良いお父さんになって私を愛するだろう。そのためなら私は喜んで自分の人生を差し出す。私ならお祖父さんやお父さんを救える!」

「忘れられた存在」には承認欲求がありますから、認めて欲しいのです。わかって欲しいのです。

それを拾うのが一番小さい子供なのです。

「忘れられた存在」の承認欲求と子供の帰属欲求はみごとに引き合います。

胎児のうちからこのように「忘れられた存在」の承認欲求を無意識に感じ取って、そのものになりきったように生きてしまうのです。

そうやって本当の自分を留守にして、誰かさんのポジションに入ってしまうと、今度は自分の感情が「忘れられた存在」となるので、後世の誰かが自分のポジションにスポッと入ってくるのです。

これは世代を超えて連鎖していきます。

このように誰かさんの人生を生きている限り、自分が本来受け取るべきエネルギーやパワーは決して受け取ることは出来ません。

受け取ることができなければ、当然発揮することもできません。

そこが自分が本当に自分らしく生きることを難しくしている所以なのです。

視覚的なイメージだと、「配電盤の中の配線ケーブルが絡まり合って正しい端子に挿さってないのでスイッチ入れても明かりがつかない」みたいな感じです。

コンステレーションとは、本来「星座」という意味ですが、心理療法では人の立ち位置や距離感、居場所を表します。

クライアントが無意識レベルで「誰と絡まって、どこに誤って挿さって」いるかが、代理人を使うとものの見事に浮き彫りになります。

代理人は、クライアント本人の無意識のエネルギーを代わりに感じ取って、動きや態度や立ち位置で表現するのです。

その動きをファシリテーターは読み解き、一つ一つ絡まりを解きほぐし、本来の秩序に戻していきます。

本来挿さるべき端子に接続し直すような感じです。

家族間のエネルギーが本来の秩序を取り戻すと愛の流れが元に戻り、今までスイッチを入れてもつかなかった明かりが、つくようになるのです。

コンステレーションは決して何か思想的なものを啓蒙したり、善悪で裁いたりするものではありません。

ただただ「忘れられた存在」に敬意を払って尊重し、あべこべになっている関係の修復をはかります。

そうすることで、親は親らしく、子は子らしく、それぞれが等身大の力を取り戻し、愛が流れるようになるのです。

人が等身大の力を取り戻すと、すごいことが起き始めます!

どんなことが起きるでしょう?

どんな自分になれるでしょう?

そのきっかけを提示するのがシステミック(ファミリー)コンステレーションという技法です。